看護師のお給料

一般的に、「医療関係者は高給」「公務員は初任給が低めであるが、全体を通してみると給料が高い」というイメージを持たれていることが多いです。

 

看護師も例外でなく、同年代の他職業に比べて給料が高いと、職種による違いを持たれがちです。それでは、実際看護師の給料は他より高いのでしょうか。

 

看護師の平均収入は高く、安定している

厚生労働が集計・発表している賃金データ「賃金構造基本統計調査」をもとに看護師と労働者全体を比較してみると、差が少ない年でも約30万円、差額が大きい年には70万円ほど、看護師の方が平均収入が高いことが分かります。

 

リーマンショックの起こった平成20〜21年でさえ、全職種の平均収入は30万円以上下がっているのに対し、看護師の推移は労働者全体ほど大きな動きは見られません。

 

看護師の給料は、他の職種と比べると景気による影響を受けにくく、高水準で安定していると言えます。

 

続いて、年代別で看護師・労働者全体・そして女性労働者全体の年収を比較してみます。

 

まず20〜24歳の新社会人世代を比べると、労働者全体・女性労働者がおおよそ300万円前後なのに対し、看護師の年収は約400万円と、目に見えて高給です。女性労働者の最高年収が450万円程度であることに対して看護師は、その後50〜54歳の間で約550万円と最高額、定年後の60歳以降でも平均はほぼ400万円を保っています。

 

労働者全体・女性労働者がおおよそ300万円前後
看護師の年収は約400万円

 

その一方、労働者全体と比べたとき、看護師の方が上回っていた収入額が逆転し、その後順位が入れ替わることはありません。看護師の初年収から最高額までの上昇が156万円。労働者全体の311万円と比べると非常に緩やかで、全体的に見れば高給だが昇給率は低いととれます。

 

そして、さまざまな職種と比較してみても看護師の年収は上位にランクインすることも分かっています。同じ医療関係の薬剤師や、医療関係者同様、高給な職業というイメージの強い弁護士よりも看護師の年収は高いのです。

 

休日手当や夜勤手当、認定看護師手当などが加算

この収入額の違いには、基本給よりも各種手当が大きく関わっています。
看護師の基本給は他の職種と比べても多少高い程度で、目に見えて高給とは言えません。そういった基本給に加えて休日手当や夜勤手当、認定看護師手当などが加算されて上記のような金額まで上がるといった仕組みになっています。

 

その中でも「夜勤手当」は金額が大きく、一晩で1万から、多い時には3万円以上つく場合もあります。昼間の勤務でも日曜日や祝日、年末年始などに出勤すれば「休日手当」がつきますし、看護や病気に対してより深い知識や経験を生かして認定看護師の資格を取ると、それに対しても手当てがつきます。

 

こうして他の職種と色々な角度から比較していくと、看護師の給料はかなりの高水準であるということが分かるでしょう。「看護師は高給」と言える結果となりました。

 

しかし、看護師さんの中にはそのお給料について、「緊急入院や緊急オペ、患者さんへの即急な対応も求められるので大変」「高給でも、忙しさに見合っていない」など、水準の高さは自覚しつつ納得していない人も少なくないようです。

 

「看護師は高給だ」というのはあくまで「仕事内容と比べると高給」ではなく「他職業と比べると高給」ということです。

 

看護師は女性であろうと力をつかう肉体労働も少なくありませんし、なにより人と関わり、人の命を預かる責任感の重圧があります。身体的にも精神的にもハードな仕事ですので、その仕事量に見合った給料が得られているかと聴かれれば納得できない人もいることでしょう。

 

ここで出したデータはあくまで統計として出されたものであり、また一部の看護師さんの意見にすぎません。地域や医療機関の規模、そこで求められる技術や職場との相性も少なからず関わってきます。しかし、「看護師さんはお給料が高い」ことには違いありませんが、実際に働いている看護師さんの受け止め方や考え方との温度差がうかがえる結果となりました。

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